避難経路の確認について
家族で話し合いました!〈大雨の場合〉



風やゲリラ豪雨などが原因で、指定避難所に避難することを想定し、中学3年生と小学6年生の子どもも含めて、「避難経路の確認」について家族全員で話し合いました。

「なんか自分事に思えない…イメージが湧かないんだよね」という子どもたち。
そこで、まずは家族で「VRを使用して疑似体験できる防災水害動画」を見ることにしました。
YouTubeで検索し再生すると、ただ動画で見るだけでなく、人間の動きに合わせて見える範囲が切り替わり、まるで本当に自分が体験しているように感じることができます。

↓今回視聴した動画はこちら↓
風水害VR(災害疑似体験)
出典:静岡県デジタル地震防災センター
浸水疑似体験映像
出典:一般社団法人中部地域づくり協会

子どもたちは映像内で起こる浸水などの出来事に驚き、真剣に画面を見ていました。
次は実際に避難経路を夜間に歩いて、危険を確認します。

「水が入ると脱げてしまうから、普通の長靴じゃなくてスニーカーがいいよね」
「避難経路を移動中に靴は濡れるから、荷物に新聞紙や靴下やスリッパを入れておくといいかも」
「雨合羽を着ていくけど、浸水していると足元が見えないだろうから、傘を杖代わりにして確認しながらいこう」
家を出る前から子どもたちから、そんな言葉が自然に出てきました。
よし、イメトレ出来てる!

外へ出て、避難経路を考える時に注意したいポイントがないか、気をつけて歩きました。
我が家から避難所までの道のりは緩やかな上り坂で、途中に冠水するような窪みはありません。
でも、道路中央だけでなく歩行者が歩く端の方にも、下水のマンホールがいくつもありました。

「注意するポイントに〈マンホール〉って書かれているけど、なんで?」
そう子どもに聞かれましたが、うまく説明できなかったので、家に帰ってから調べてみました。

道路冠水時にマンホールのフタが外れると、歩く人にとって落とし穴となり、水底にあるために歩く人から目で見て確認することが難しく、これに落ちて溺水する危険性(溺水トラップ)があるそうです。


我が家付近はハザードマップで見ると洪水発生時の浸水深は0.5~3.0mなので、溺水トラップが発生する可能性があります。
一見すると問題がなさそうな道でも、こんな危険が足元にあったなんて…!「実際に水害が起きた時にこれを知らなかったら…」と想像して、全員が身震いしました。

VR動画の中には「大雨の時に周りがどう見えるか」ということがわかる映像がありましたが、真っ白で数メートル先も見えないものでした。
本格的に降っている中での避難は視覚や聴覚が働きにくく、浸水し始めていると足元もわかりにくいため、危険度が格段に増すでしょう。
溺水トラップが発生する可能性も考えると、早めの避難が望ましいことが身に染みて理解できました。

「避難指示が出てから避難すればいいんでしょ」と言っていた娘も、今回の体験後に「それじゃ遅いのかも…」とつぶやいていました。
その後に話し合いをして、我が家の避難のタイミングは「高齢者等避難」が発表された時、と決めました。

静岡県が作成したサイト「わたしの避難計画」を使えば、簡単な質問に答えるだけで短時間に避難計画を作ることができますよ!

我が家も以前利用して避難計画を作りましたが、その結果と今回家族で決めた避難のタイミングは同じものでした。
ぜひ皆さんも活用し、いざという時に落ちついて対処できるように備えましょう。


今回の体験前には、「子どもたちが大きくなってきたのだから、雨が強くなってきてからの避難でも大丈夫でしょ」「少しぐらい冠水していても問題ないでしょ」と思っていましたが、甘い考えだったと反省しました。
水害は事前に予測しやすい災害です。
気象庁や県や市町村からの情報を受け取ったら非常持ち出し袋を準備し、決めたタイミングに避難行動を起こそうと思います。
皆さんも、ぜひご家族で避難経路の危険を確認し、避難のタイミングについても話し合って決めてくださいね!
非常持ち出し袋の準備も、忘れずに進めておきましょう。

◆出典
「静岡県. 一人ひとりの避難計画『わたしの避難計画』」